総務部

 
 勢不可使尽 (いきおいつかいつくすべからず)
 宋の時代に法演という偉いお坊さんがいました。 弟子がお寺の住職になる時に「およそ院に住す、己(おのれ)がために戒めるもの」として「勢い使い尽くすべからず」という言葉を与えました。勢いとは相手を抑え込む力 権勢 時勢です。住職になるのは当然だと思い込み弱者には目も向けず自分がすべて正しいと考えることの無いようにと元気のいい弟子への親心でしょう。勢いを自分の力と思い込む驕りの中にはすでに破局の種が含まれておりいつか必ず噴き出してきます。「勢い使い尽くさば、禍(わざわい)必ず至る」と続きます。多くの人の御陰で今の勢いがあると思う謙虚さが大切です。個人でも団体でも企業でも調子のいい時は自分の力による勢いと勘違いし「行け行けどんどん」で行けるところまで突っ走っていってしまえと思いがちです。それではいけませんというのがこの禅語です。 

 失敗した時や状況の悪い時に反省するのは当たり前ですが、うまくいっているときや、絶好調の時こそ冷静にわが身を振り返り、自分は我が団体は間違ったことをしていないかと反省することが大事なのでしょう。 自分も含めてですが、人は往々にして調子のいい時ほど反省しません。勢いのいい時こそ反省のブレーキを踏んで勢いを制御することも必要だということです。

 もっとも、 現在の個人タクシー業界は新規許可は無く、譲渡譲受もままならず、定年廃業も出始め、減少を続け昔ほどの勢いはありません。
 それでも 我々の仕事も調子のいい時があります。遠くまで行って急いで帰ってもう一本いい仕事をしようかと勢いづいて走っていますと、オービスに引っ掛かり売り上げ以上の罰金がとられ、場合によっては違反点数により廃業に追い込まれるということにもなります。廃業までに行かなくとも呼び出しで1日がつぶれ、換金停止や行灯外しの処分の対象となるでしょう。
 最悪の場合には事故になって命を落とすことになりかねません。勢いに乗ったスピードの出しすぎには注意しましょう。

 いずれにしても勢いに限らず何事も程々にして使い尽くすことの無いようにお互い十分気を付けたいものです。よろしくお願いします。
                                            支部長 関屋總明
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